近年、旧Yugoslaviaのカタログのリイシューが進んでいる。
その中でも注目しているのがNovi Val、旧YugoslaviaのNew Waveをそう言うらしい。
その代表格がCroatiaのDarko Rundekが結成したバンド、Haustorだ。
Croatiaは地政学的に東西ローマ帝国の境目にあり、バルカン半島周辺の列強や近隣民族の併合や干渉やを経ながらも独立性をある程度保ってきた。
また、旧Yugoslaviaは同じ社会主義でもSovietと袂を分かったが、欧米文化に政府も比較的な寛容だったことでアメリカや西ローロッパの流行がダイレクトに入ってくる中、その最前線がCroatiaだった。
こうした背景を持つからか、Croatia発のNovi Valは旧Yugoslaviaの他国と違った洗練とオリジナリティを感じさせるものがある。
中でも1985年に発表されたHaustorの3rdアルバムは、funkalatina、hiphop、ska、reggaeなど様々なテイストが織り込まれており、海外の音楽シーンにビビッドに反応する様子が伺える佳作だ。
聴きどころはのfunkalatinaなタイルトラックのBoleroと、オールドスクールなTake the money and runの2曲かな。
ちなみにリイシューを進めているCroatia Recordsは第二次世界大戦後にZagrebでスタートしたJugotonを母体する音楽レーベルで、Jugotonは数々のアーチストを抱える大きなレーベルだったらしい。
Croatia Recordsには、どんどん面白いリイシューを手がけていってもらいたい。