Anna WintourとAndrew Bolton「メットガラ ドレスをまとった美術館」の見どころ

IMG_4163

今年はComme Des GarconsをテーマにしたMet Gara、Exhibitionで賑わっているニューヨークのメトロポリタン美術館。

この2015年版のドキュメンタリー映画が「メットガラ ドレスをまとった美術館(原題:The First Monday in May)」。

年一回開催されるメトロポリタン美術館服飾部門のExhibitionの初日、セレブたちを集めた大々的なパーティーが開催される。

これがMet Garaで、統括するのはAnna Wintour。

また、Exhibitionをキュレーションするのはメトロポリタン美術館服飾部門のAndrew Bolton。

映画はこの二人にフォーカスし進んでいく。

内容としては単にファッショニスタが楽しむ映画にとどまらず、

東洋と西洋、
現代と歴史、
伝統とハイプ、
アートとファッション、
美術品とナマ物、
カリスマと凡人、
プロジェクトリーダーと現場、
政治と宗教、
華やかな表舞台と裏方、

といった様々な二極をもった振り子が時にバランスし、バランスを失い、それを繰り返しながらなんとか進展するプロジェクト、それを見守る面白さがある。

その中で多くの要素に関わってくるのは原題サブタイトル「China: Through The Looking Glass」に表されるように、中国だ。

中国の文化、政治、価値観と西洋から見た際のそれらにズレがある一方で、新しい世代のデザイナー、例えばGuo Peiなどは客観的に自国の過去と未来を捉えており、過去の世代との良い意味での断絶を感じさせる。

また、独特の存在感を放っていたのは香港の映画監督、Wong Kar Wai。

主催者側のボードメンバーとして、中国政府側担当者との打ち合わせで発する哲学的な言葉、中国政府より中国国民や仏教徒の視点でExhibitionの在り様を捉える視点の広さ。

こういう人たちに支えられ、大きな仕事を成し遂げるAndrew Boltonをはじめとした裏方の働き様はエキサイティングそのものだ。

一方、Met Garaの成功に向けて各所に指示を出し続けるAnna Wintourの振る舞いは「プラダを着た悪魔」にかなり近い印象で、それを確かめるだけでも楽しめるだろう。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+
Return Top