混雑を極める新大久保の駅前からしばらく歩いて住宅街に差し掛かるあたり、独創的なインド料理店がある。
手作り感のある店内、アンティークのオブジェ、木材や金属やガラスなど様々なテクスチャー、厨房から香るスパイスや料理の香りが、なんだか懐かしい感覚を呼び起こす。
事前に予約したランチコースは辛さを三段階から選ぶことができ、真ん中の中辛をチョイス。
まず、スターターはアスパラと新ジャガの一皿。
モッタリとしたジャガイモのピューレの上に、ソテーした太めのグリーンアスパラとホワイトアスパラ。
ハーブと香ばしいスパイスが優しい味のスープの上に浮かぶ。
優しい味付けと印象的なスパイス使いに、この後の料理への期待が高まる。
お酒もオーダーでき、白ワインのサングリアを注文(コース外)。
シロップ漬の林檎と白ワインで作られたサングリア。
シロップで作った氷が浮かんでいて、時間が経っても味が薄まることなく、むしろ濃くなっていって、いつまでも冷たく、飲みやすい。
二皿目は、鰹のお茶の葉(新茶)和え。
鰹のヅケ、屋久島と中国の新茶をエスニックドレッシングで味付けしたものを、レタスなどの葉モノやチーズで和えたサラダ。
黄色いレンズ豆がトッピングされている。
茶葉使いはミャンマーのラペットゥを意識しているとのことだが、この店独特のテイストを感じた。
続いてバスマティライス、ミョウガの茎のピクルス、ウドのパコラ。豆スープと共にいただく。
太めのミョウガの茎はショウガのような爽やかさが口に広がる。
パコラはカリっと揚がっていて、カイエンヌペッパーがかかっているのかな。美味しくいただいた。
バスマティライスは豆スープと共に。
優しい味のスープに、たっぷりのレンズ豆。
ここでもスパイス使いが印象的。新茶の茶葉も少し入っていたのかな。
デザートはパクチーの草餅と新茶マサラティー。
フレッシュなパクチーが練り込まれたもっちりした草餅が最高。
餡はマンゴーとレンズ豆。
独創的な味わいで、新茶のマサラティーとのバランスが絶妙だった。
建物の老朽化で営業期間はあと二年だそう。
毎月メニューが変わるようなので、閉店するまで継続して訪れたいと思い、店を後にした。