今や広くその名を知られるようになった仕出し弁当の名店、金兵衛。
創業半世紀に近くなる金兵衛は代々木上原でスタートし日本橋にも店舗があるが、車での配達もしており、テレビ局の現場や企業の会合などで人気を博し、今や1日で数千個を売り上げる規模になっているらしい。
代々木上原では分店でランチ弁当が店頭販売されており、11時ちょっと過ぎに通りがかった時は、すでに店外まで列ができていた。
秋刀魚の西京焼き弁当など季節限定メニューをはじめ何種類もある弁当に目が移るが、一番人気の銀だら西京漬け焼き弁当を購入。金兵衛の弁当の人気は何より魚の美味しさだ。冷めても身が硬くならない脂の乗った切り身は身厚で、西京味噌の風味は控えめ。
魚自体の旨さで食べさせようという心意気が弁当自体に現われているようで、魚屋の弁当というだけのことはある。
また、メインメニュー以外も地味ながら当たり前に美味しいこともポイントが高い。
卵焼き、枝豆とコーンの醤油和え、白滝と鱈子の和え物、蒟蒻と筍の煮物、ショートパスタのサラダ、どれも程々の濃過ぎない味で弁当全体がとてもヘルシー。
そしてパッケージのシンプルさ、素材の色を引き立たせる白いおかずカップで纏める上品さ、丁寧な盛り付けなど視覚的に気が行き届いている様も気持ちいい。
人気があるのも納得の弁当だ。