毎年ゴールデンウィークが明けると生の実山椒の香りが待ち遠しくなる。
様々な料理にスパイスとして使うだけでなく、生の実山椒をミキサーで砕いて煎酒と一緒に刺身につける等フレッシュさを活かした使い方も好きだ。
これは瓶詰の実山椒では難しいところで、生の実山椒ならではだろう。
レアな食材のため国内流通が一般的だと思うが、柚子が世界各国で人気を博したように、世界的に見れば生の実山椒もnew discoveryとして受け入れられるようになる時が来るかもしれない。
ネットで予約注文を受け付ける生産者が多く、そこで申し込んでおけば5月下旬には到着する。
初物や初期の段階で収穫されたものは辛さもソフトな感じで使い勝手がよく、時期を逃さずに注文しておきたいところだ。
時期を迎え配送されてきたら、綺麗な色を保つためにも、すぐに下拵えに取り掛かろう。
下拵えを終えた実山椒はラップに包み冷凍すれば、いつでもその青々とした色合いとフレッシュな香りを楽しむことができる。
その下拵えに取り組む上で、最も大切なのは根気強さだ。
最初の工程は枝と実の分離なのだが、これにかなり時間がかかる。私の場合、実山椒500gに要する時間は3時間超に及んでしまう。作業が雑にならないようにするには体勢も大事で、腕や首に無理な負担がかからないようにすると良いのだろうが、私もbest postureを模索中の段階だ。
実の分離が完了すれば、たっぷりの水を沸騰させたところに大さじ1の塩を加え1分程度煮て、熱をとるために水で洗い、粗熱をとったら水に1時間くらい漬ける。
水から引き上げ、水気をとってラップに包みziplockに入れたら冷凍庫へ。
好きな時に好きなだけ取り出して使っていこう。
私は使いやすいように大さじ2くらいの分量ずつ、ラップに包んで保存しているが、500gで30包くらいになるだろうか。
兎に角根気が大事、その先には美味しいfood lifeが待っている。