Robert Frank「Don’t Blink ロバート・フランクの写した時代」 The Americans と The Rolling Stones

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ゴールデンウィーク期間に渋谷Bunkamuraで写真家Robert Frankのドキュメンタリー「Don’t Blink ロバート・フランクの写した時代」を観た。

個人的には過去の有名作品The AmericansやRolling Stonesの未公開フィルムにどう触れられるのか興味があった。

The Americansには、アメリカ中を9ヶ月間10000マイル旅してストックした27000枚から83枚の写真が厳選されている。

Robertは被写体に何もいわずに写真を撮る。

被写体がカメラマンを意識していない状態だと、よい写真を撮れる可能性が高いそうだ。

The Americansもそんな手法で撮影され、被写体の表情や仕草は飾り気を感じさせない一方で、経済発展の外に取り残された市井の人々たちの雰囲気、写真家が感じた違和感のようなものが滲んでいる。

21世紀の現在も、同じような状況はラストベルトにとどまらずアメリカ各地、それこそ経済発展の象徴であるシリコンバレーの郊外にも存在し続けているし、アメリカ以外の様々国々の状況を読み解く上でも、The Americans的な視点は引き続き必要なのだろう。

そしてThe Rolling Stonesの未公開フィルム「Cocksucker Blues」。

「Don’t Blink」ではちょっとだけしか触れられていなかったので、帰宅後に思わずDVDを見返してしまった。

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そこらへんにテイクフリーのカメラを置いておき、それを持っていった人たち(メンバー?やツアー関係者)が撮影したプライベートな映像も含め、Robertがモンタージュした曰く付きの作品。

1972年のツアーはStonesの最高傑作とも言われており、別の撮影部隊による全編ライブだけのフィルム(Ladies and Gentlemen)も存在するが、こちらはバックステージ、ホテルの部屋でインタビューを受ける様子、専用機でツアーを回るリアルジェットセッターとしてのストーンズ、正式リリースできない理由が明白な映像の数々と共に、6曲分のライブ映像が収められている。

Andy Warholなどのセレブも登場するし、ビリヤードの場面に出てくるのはMuddy Watersか。こんな多様なメンツが続々と集まってくるのは当時のStonesが独特の磁場を放っていたとしか言いようがない。

Mick Jaggerがこれを上映したらアメリカに二度と入国できなくなるとRobertに伝え結局お蔵入りしたが、2012年11月15日、ニューヨークのMomaでStonesの50周年企画が行われた際に上映されたそうだ。

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この作品が制作当時に正式上映されていれば、Stones、Robert、双方の評価は現在とは違うものになっていたかもしれない。

Stonesからはちゃんとギャラはもらったと、Robertはあまり過去に固執していない様子で、今を楽しんで暮しているようだった。

「Don’t Blink」の中では、The AmericansやCocksucker Bluesは全体の極一部で、Robertのプライベートフィルムやあまり知られていない作品の紹介があったり、一人の人間としての生き様を掘り下げるような展開があったりと、多様な視点で纏められた印象深い映画だった。

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