長崎市内はバスと長崎電気軌道という路面電車を上手く使えばかなり快適に移動できる。
観光名所の多い南山手町、大浦町、出島町エリア、旨い店が密集する銅座エリア、そうしたエリア間の移動に使ったり、JR長崎駅方面に移動する際に使うことが多かった。
そのJR長崎駅近辺を散策していた際、渋い店構えで気になった店がチャイ屋 マドゥバニというカレー店。
開店数分前に到着すると既に5人程並んでいた。
その最後尾に着くと、6人目からはあっちに並ぶんですよと行列の人達から教えてもらう。
歩行者の邪魔にならないような並び方が決められているようだで、行列が長くなるのは当たり前なのだろう。
開店するとまず5人が入店、まだ入れそうなので6人目の自分も入店、カウンターは7席あり、私の後ろの人まで大丈夫なようだった。
メニューは定食と限定チキンコルマ2の2種類だけ。
そして注文は「定食」「限定」とだけ手短に言うようだ。これも暗黙のルールのよう。
店内で私語はなく、淡々とライスとカレーを盛り付ける店主の所作の音だけが耳に届く。
次々とカレーがサーブされ実食開始。
しかしながら皆さん食べるスピードが非常に早い。
遅いと怒られてしまうのかもと、気持ち早めに食べ進める。
カレーはパキスタン系のように肉がほろほろで繊維がほどけた状態になっている。
グレービーの量は多めに見えるが、実はこの下にかなりの量のライスが盛り付けてあり、普通の感覚で食べていくとライスが大量に余ってしまいそうだ。
やや発汗するレベルのスパイシーさはあるがヒリヒリするような辛さは感じない。
最後の方はカレーを食べていると言うより、ライスを食べている感覚になってきたが、無事完食。
1サイクル目で入店したグループで最後まで残っていたのは6人目の私と5人目の人。7人目の女性は電光石火のスピードで平げて出て行った。
空いた席は次々と人が入れ替わっていく回転の速さ。私が精算して店の外に出た際も行列が続いていたが、この回転の速さなら並ぶのは苦でないかもしれない。
やや堅苦しさを感じる店の雰囲気だったが、カレーは旨い。その人気のわけを伺い知ることができた。