最初にTowaTeiを見たのはクラブチッタ川崎で行われたDee-Liteのライブだった。
1stアルバムを出しただけで曲数も少ないし、打ち込みやサンプリングで作られた曲がどんな風に演奏されるのか。
そんな想いであまり期待しないで行ったのだが、Bootsy CollinsやMichael HamptonらP-Funkメンバーがバッキングを務めるバンドサウンドで素晴らしいパフォーマンスだった。
TowaTeiは何か機材を持ってあちこち走り回ったりしていた記憶があり、ブラジルでステージから転落し大怪我を負ったのは、そうしたステージパフォーマンスに関係していたのかな。
怪我でツアーを離れた彼は部屋で、鳥の囀りなどの自然の音とイージーリスニングをミックスして聴いていたとどこかで読んだ記憶があるが、そうした試聴方法をリスナーにも提案したのが、このSRAM名義の1stだったのかもしれない。
Disc2の「A Night of UBUD」はバリ島ウブドのジャングルの中、虫が鳴く音が延々と60分続くフィールドレコーディング。
Disc1のガムラン「Sekar Gendot」被せて聴くもよし、自分が好きなイージーリスニング的なものとあわせるもよし。
SRAMの1stは、以降暫く続く「ガムラン」モノと「フィールドレコーディング」モノの起点となるアルバムで、この時期の作品はいまでも愛聴している。