兵庫県の灘にある横尾忠則現代美術館へ。
横尾氏本人がストックしてきた大量の資料や作品を預かり調査を進めているこの美術館。
そのプロセス自体をキュレーションし、’YOKOO MANIARISM VOL.1’として公開している。
撮影NGだったが、パレット1984-2009という作品だけ撮影OKとなっていた。
絵の具のパレットにしていた紙皿をアトリエに積み上げて放置していたところ、作品として展示することにしたらしい。
アトリエの訪問客から面白いと言われ、そうしてみることにしたとのこと。
郵便をテーマにしたコーナーも非常に面白かった。
横尾氏は画家になっていなければ郵便局員になりたかったらしい。
本当かと思って大量の展示物を見ると、筋金入りだということがわかった。
- 高校時代、皇太子殿下御外遊記念切手のデザインの応募し佳作を受賞
- 高校時代に加え、就職してからも数年にわたって「ゆうびん」という雑誌に投稿をし続けた
- 通信日付印のデザインを全国7カ所で手がける
- 三重や兵庫などでは、ふるさと切手も手がける
- 1990年には大阪中央郵便局で一日郵便局長を務める
- 1999年には「郵便少年横尾忠則」展を開催
- 2000年には書籍「郵便少年横尾忠則」を出版
また、横尾氏の日記は本当に面白い。
1996年9月13日の日記が気になった。
出版社の取材で宮沢みち先生に手相を見てもらう。手を握るだけでその人の情報をチャネリングできる。その結果ぼくは50歳前後で寿命が終わっているそうだ。だけど別の宇宙的エネルギー体によって守られた結果生命を維持するよう切り替わったらしい。その頃より勘が冴え始め眠っていた能力が呼び起こされて、現在は天から降ってくる波動を的確にキャッチしながら、逆に天に波動を送り出す能力を備えたという。そして僕の芸術は人に向かってではなく天に向けて発信しているらしい。
ストックされている素材は、今回の展示物の100倍あるらしいので、続編があればまた行って見たいと思う。