蒟蒻は古代中国からの輸入品だが、日本で独自の進化を遂げ今や海外からも注目を浴びる食材だ。
海外のオーガニック食材店に行けば、豆腐などと同じようにシラタキを目にするし、日本でもマイナーだった乾燥糸蒟蒻はZENPASTAとしてイタリアでヒットした後に逆輸入された。
元々は薬として輸入された後に常食化、江戸時代には更に大衆化が進んでメジャーな食材となり、当時のレシピ本にも度々登場するようになる。
現代に至っては、海外向けにカスタマイズされたものだけでなく、下茹でしなくても食べられる刺身蒟蒻など、蒟蒻独特のエグ味が苦手な人でも食べられるような工夫も重ねられてきた。
こうした歴史を振り返ると、蒟蒻は日本の強みである改善文化の代表選手のようではないか。
一方で、蒟蒻の食べ方は割と画一的で退屈だ。
食べやすさを売りにする刺身蒟蒻でさえ柚味噌で食べる位しかイメージが無いし、もう少し違うテイストのものがあってもいいのでは、と考えたのがこのレシピ。
すだちを大量に加えたポン酢で数時間マリネすると、酸味が刺身蒟蒻自体に染み込み、さっぱりといただける。
刺身蒟蒻でも少しだけ感じてしまう独特の匂いも、すだちの爽やかな香りが消し去ってくれて食べやすい。
Ingredients(2 Servings)
- 刺身蒟蒻:120g
- 透明醤油:大さじ1
- 酢:大さじ1
- みりん:小さじ2
- すだち:6個
Directions
- すだち、刺身蒟蒻は水で洗って水気を切っておく
- 透明醤油、酢、みりん、すだち4個分の果汁を混ぜ、すだち酢を作る
- 4個分のすだちの皮をすりおろし、すだち酢に加える
- 刺身蒟蒻と残り2つのすだちは輪切りにして、一緒にすだち酢に漬ける
- 冷蔵庫で5,6時間寝かせて味を染み込ませる