静岡県立美術館の最寄り駅はJRの各駅で静岡駅から2駅の草薙駅。
その駅前から30分に一本100円バスが出ており、駅から少し離れたところに美術館はある。
かなりアクセスの悪い場所にあるが、蜷川実花のネームバリューか、大勢の人が集まっていた。
展示スペースが10分割されていて、各々テーマを持ち作品が展示されている。
前半は花と色彩の鮮やかさが印象的なスペースが続く。
前半と後半を挟むあたりで白黒のセルフポートレイトや暗いトーンの作品に切り替わり、後半は人を被写体にした鮮やかな作品群に戻る。
全体の構成として、この陰陽のコントラストが印象的だった。
後半の人を被写体にしたコーナーは130点以上が展示されており見応えがあった。
また、人が被写体だが細部まで色や小道具にこだわった作品群として一貫しており、単なるポートレートを超えて、彼女の世界観に浸ることができる。
また何といっても大きな迫力あるプリントで鑑賞できるのが良い。
写真のプロなので当たり前だが、写真として素晴らしかった。
全体的に若く美しい女性の作品が殆どだったが、北野武や忌野清志郎など、おじさん達を写した作品も印象的。
いくつかのコーナーでは、日本の美術館にしては珍しく、写真撮影が可能であった。