トゥアレグ族のミュージシャンMdou Moctarが、映画「Purple Rain」のPrinceを熱演する映画。
2017年3月現在、Vimeoで511円でレンタルできる(https://vimeo.com/ondemand/akounak/177158053)。
世界初のトゥアレグ語の映画で、トゥアレグ語には紫を表現する言葉がなく、Akounak Tedalat Taha Tazoughaiという映画タイトルは「青に少し赤を足した雨」という意味になるという。
Princeファンなら必見、この映画を手がけた製作陣は相当Princeオタクだ。
ギターを背負い紫のバイクを走らせる主人公、主人公と父との確執、モーリスディのような意地悪なライバル役、アポロニアのような恋人役、主人公が自分自身を乗り越え歌い始めるラストシーン。水の都ミネアポリスの晩秋が、ほぼそのまま灼熱のサハラ砂漠で再現されていると言って良い。
一方で、左利きでFenderを演奏する姿、ギターの燃えるシーンなどからはJimi Hendrixを思い起こさせる。
また、デモテープやライブの録音は、レコーダーではなく携帯電話が使われるなど、砂漠とテクノロジーの面白い関係も垣間見え興味深い。
2015年の作品なので、Princeは生前にこの映画を見たのかどうか。
そうしたことも含めて益々興味深い映画だ。