昭和9年創業のオーセンティック居酒屋、神馬(シンメ)。
念願の初訪問。
お通しをつまみながら、岐阜県・中島醸造の「小左衛門」特別吟醸をオーダー。
冷酒は10種類位あるが、どれも一合650円の安心価格。
小左衛門はいくらでも飲めそうなフルーティな酒だった。
お通しはイクラの漬など一つ一つ丁寧に調理されていて期待が高まる。
ひとまず、鯖きずしを一品目に選択。
鯖本体は適度に水気が抜け、切り身の表面がツヤツヤの状態。
ミョウガやショウガと一緒に酢につけていただく。
酢つけていただくとは?と思いながら口に運ぶと、これが絶品。
鯖の身を単体で食べてみると酢の味はしない。
塩を振るまでにとどめ、酢はフレッシュな状態のものを食べる直前に漬けて完成するスタイル?
独特な時間軸の捉え方、プレゼンテーションだと思った。
続いて新潟県・青木酒造「鶴齢(カクレイ)」の純米無濾過生原酒を、鱧おとしと一緒にオーダー。
鱧は夏だけが旬かと思ったら間違いで、晩秋も旬の時期。
夏は9月の産卵前、晩秋は冬眠前でエサを沢山食べているというわけだ。
別にサーブされる梅肉ソースにつけながら美味しく頂いた。
身の柔らかさ、皮の弾力感、晩秋の「旬」を初めて味わった一皿だった。
その後、のど黒の塩焼き(半身焼で丁寧に骨が全部抜かれていたこと、細かく包丁が入っていたことに感動)を挟んで、「セコガニ(大)」2500円をオーダー。
セコガニは4つのブロックに分別されてサーブされる。
内子と蟹肉を蟹味噌で和え甲羅に盛られるブロック、
ほぐした蟹肉のブロック(写真ではハサミの後ろに隠れている)、
綺麗に取り出された足の身のブロック(写真ではハサミの後ろに隠れている、思いのほか山盛り状態)、
外子のブロック。
甲羅に盛られたブロックはそのまま食べるが、それ以外は蟹酢につけながら食べる。
これがまた絶品。
セコガニは11月から1月だけが漁期だし、松葉蟹のように超高額ではないので見つけたら必ずオーダーしたい。
小左衛門の特別吟醸を再オーダー。冷酒がどんどん進んでしまった。
一方で熱燗には手を出さなかったが、この時期は兵庫県の灘の名酒を5種類ブレンドしたものだという。
一合500円の良心的な価格設定、飲みたかったなぁ。
今回は一人で訪問したため四品で限界だったが、二人以上で来たら何を注文するかで話が盛り上がるだろう。
肉料理も含め間違いなく美味しそうなメニューが山ほど。
ちなみに神馬とは、神が騎乗する神聖視された馬のこと。
店頭に可愛い馬の置物がたくさん飾られていた。
予約しないとまず入れないと思われます。
事前に必ず電話を。
住所:京都府京都市上京区玉屋町38