「小松弥助」の復活を味わいに金沢へ

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日本一の寿司と言われる「小松弥助」が1年4ヶ月ぶりに復活を遂げた。

今回の金沢旅行は、復活した「小松弥助」を訪れたいというモチベーションからスタートしたようなもの。

楽しみにして、加賀屋グループが手がける金沢茶屋の別館に足を運んだ。

アパホテル1Fにあった店舗同様、L字型のカウンターとテーブル席の構成は変わらないが、金沢茶屋別館に構えた新店舗はスケールが格段にアップした。

アパホテル時代はL字型のカウンターといっても壁面も含めて調理スペースに活用、総じてコンパクトなサイズだったので、カウンター内を360度所狭しと動き回りつつ、客との会話を途切らせない森田さんのホスピタリティ、これらをマルチタスクでこなす圧倒的な仕事量に目が釘付けになったものだ。

金沢茶屋別館の店のカウンターは長くなり、テーブル席も増えた。

これに伴いお弟子さんの人数や各々任される範囲も広がったが、森田さん自身の元気な様子はかつてのまま。

森田さんは15歳からこの世界に入り2017年現在86歳だから、この道71年のキャリアを誇る生きる伝説そのものだが、客とのコミュニケーションや会話が元気の素になっていると笑顔を話してくれる気さくを忘れない。

せっかくの機会なので、森田さんと話して寿司の前に料理を二品、日本酒と共にいただく。

日本酒は4種類あり、天狗舞の山廃純米大吟醸を注文。

料理の一品目は蒸し鮑。
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大きめにカットされた鮑は非常に柔らかく、スープも自然の滋味に溢れている。

料理の二品目は刺身盛り。
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細切りの烏賊、ある程度の大きさにカットされた烏賊、そして雲丹。

烏賊は3枚にそぎ切りされた後に細切りにしているため、食感が絶妙。

雲丹も抜群の甘さ。

寿司の一品目はアブトロ。
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表面を包丁で叩いてあり、厚み十分で食べ応えがある。

続いては烏賊。寿司で食べても最高。森田さんから手渡しで受け取る。
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甘海老。これも森田さんから手渡しで。
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ねっとりとプリっとしていて美味い。

煮蛤、絶妙な柔らかさ。
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ツメの甘さとワサビのマッチングさ素晴らしい。

水茄子。
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浅漬けされた丸い大きな水茄子。

浅く包丁を入れ手で割き、軽くカボスを絞って出てくる。

フルーツのような茄子だ。

鰻キュウの巻物。
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表面がカリっと焼かれた香ばしくアツアツの鰻と瑞々しいキュウリ。

ゴマがほど良いアクセントに。

輪島産のアラ。
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歯応えのある白身。森田さんから手渡しで受け取る。

白山。シャリの上に深いルビー色の鮪、山芋、雲丹が盛られたもの。
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軽く混ぜ、一気に口に放り込む。最高。

このあと汁物をいただき、追加で数品頼むことに。

まずはコハダ。
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酢の〆具合もよく、薄く塗られたタレとカボスと共に、口の中で爽やかさが広がる。

身は2枚にカットされ、クロスして重ねるように握られている。

穴子はふっくらで塩とカボスでいただく。
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最後はネギトロ。
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大トロを何枚も切って叩き、白髪ねぎをざっくり切ったものと合わせた絶妙な食感

シャリとのバランスも素晴らしい。

「小松弥助」で追加で一品何を注文するかといわれれば、このネギトロだろう。

コースではでてこないが、この店のspecialtyと言っても過言ではない独自性のある一品だ。

1時間30分くらいだったろうか、あっという間の素晴らしい時間だった。

小松弥助
住所:石川県金沢市本町2-17-21(料理旅館 金沢茶屋別館1階)
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