タリンでは寿司を出すレストラン、惣菜コーナーに寿司を置くスーパーマーケットなど、寿司が市民権を得ている様子をあちこちで目にした。

その中でもTokumaruは、複合施設のSolaris、Baltic Stationや空港のフードコートなど複数店舗を展開する人気店のようだ。

宿から近かったSolarisには何度も足を運んだので、とある日ランチで入店してみることに。

白を基調にした店内と木目調のインテリアは清潔感に保たれており、日本的な凛とした空気感を感じる。

店内ではエストニアローカルの人々が箸を上手に使いながら、ラーメンや寿司、天丼、お好み焼きなど様々な日本食を食べている。

私は握りを幾つかとラーメンをオーダーした。

まずはサーモンの握りとアヴォカドの握り。実は、エストニアで最も印象的だった食材の一つはサーモンだったかなと思えるほど、どこで食べても驚くほど美味しい。

Tokumaruのサーモンは切り身が分厚く、北欧のフレッシュサーモンを良心的な価格で思う存分味わうことができ、追加で注文しようと思ったほどだった。

一緒にオーダーしたのはエストニアの国民的ビールのSaku、寿司ともよくマッチする。そして、こちらは塩ラーメンのSmall。少し大きめの味噌汁のお椀にラーメンが入っているイメージだ。

スープは煮干しの味と香りがたつ魚介系、麺は細めの平麺で茹で加減は固め。

食感は日本のラーメンと若干違う感じもあるが、これだけの再現力をエストニアで体感できたのは意外。

寿司とラーメンはパスタやピザのように、グローバルスタンダードの地位を揺るぎないものにしつつあることを北欧で感じたのだった。