銀座で経験を積んだ職人が昨年金沢でオープンした店。
カウンター6席の小さな店だが、店主のこだわりが至るところに行き届いている。
寿司自体に江戸前の手仕事が施されているのは勿論、店内に飾られている書や絵画は全て店主の手によるもの。
「人間至る処青山あり」と記した書は、銀座から金沢に拠点を移した店主の座右の銘か。
千葉の鴨川ご出身とのことで、同行した千葉出身の友人らと会話が弾む。
一見強面だが、気さくな店主だ。
握りは、カサゴ、朝獲れ甘海老、包丁仕事の入った蛸、鯵、8日熟成した能登マグロのトロ、ノドグロの炙り、叩いた後空気をふっくら含ませたカニ、熟成前の能登マグロの赤身、コハダ、イクラ、鰻の巻物。個人的に印象強かったのは一手間入れた蛸、カニの食感。
また、マグロの食べ比べも楽しいし、これも一手間入っているであろうイクラの味付けが最高だった。
写真にはないが、最後にいただいた鱧のすり身で作った玉も素晴らしい。
限りなくスムースなカステラのよう。
店主と会話しながらあっと言う間に時間が過ぎた。
お酒も含め良心的な価格設定で、おすすめできる店だ。
すし屋小桜
住所:金沢市昭和町石川県15-21
住所:金沢市昭和町石川県15-21