佐賀駅前から中央大通りを下っていくと唐人町がある。
福岡の大濠公園北にも唐人町があるが、一説には遣唐使の時代から海外交流の拠点として栄えたいう。
一方、佐賀の唐人町は高麗から漂着し、秀吉の朝鮮出兵時には地理に精通したブレーン、通訳として帯同するなど日本に貢献した李宗歓を住まわすため、鍋島藩が用意した場所であった。
その後唐人町は大陸との貿易を担う商店街として発展したというが、実際に行ってみるとその面影は薄れ、静かでスローな時間が流れている。
そんな中でも、所々に若い人が集まる個性的な店があり「CAFE 木と本」もその一つだ。
店内は広く手前の方は明るくゆったりとテーブルやソファが配置されたカフェコーナー。
奥のほうでもコーヒーを飲めるのだが、ライブラリエリアになっており、棚には大量の書籍があって、図書室のように私語禁止の雰囲気が清清しい。
少し時間があったのでライブラリエリアで本を読みながら過ごすことにした。
コーヒーはネルドリップかフレンチプレスか抽出方式を選べ、豆はシングルオリジン数種とブレンドがある。
オススメということで注文したブレンドは、酸味のあるタイプではなく飲みやすい。
何組かの客は皆手前のカフェスペースにいたこともあり、ライブラリエリアを独り占め。落ち着いた雰囲気の中、気持ちの良い時間を過ごせた。