世界にピカソ美術館は3つある。
ピカソの生まれ故郷のマラガ、多感な10代を過ごしたバルセロナ、キャリアを開花させたパリ。
マラガには約200点、バルセロナには約3800点、パリには約5000点の作品が収蔵されている。
どの美術館にも目玉作品があるが、ここバルセロナでの重要作は晩年の連作’ラス・メニーナス(Las Meninas)’。
ラス・メニーナスは世界三大絵画の筆頭にあげられ、「芸術の原理」、「絵画の神学」とさえ言われるディエゴ・ベラスケス(Diego Rodríguez de Silva y Velázquez)の作品だ。
クラシックでいえばバッハのような存在か。
ピカソは16歳の時、学校へ行かずプラド美術館に通い、この作品を模写していた。
その60年後の1957年、再びこの作品を取り上げ、自身のキュービズムの手法で再構築したのがピカソ版ラス・メニーナス。
オリジナル作品の各要素をカットアップ、リエディット、エフェクト、サンプリングして再構築する様は現代的なリミキサーのようでもある。
また、ピカソ版ラス・メニーナスもピカソが亡くなった1973年にリチャード・ハミルトンによってリミックスされた。
その後も大量のリミックスが様々なアーチストによってリリースされている。
これを追いかけるだけでも結構楽しめるのではないか。
ピカソ美術館の入場券もオンラインで購入できる。
ガウディ作品よりも長蛇の列ができていたので、事前購入をお勧めしたい。