TaxifyはUberと同じくタクシー配車アプリで2013年に事業をスタートした。
タリンで10代の若者が起業、今ではヨーロッパ、アフリカ、中東、中米に拠点に持ち、その急成長ぶりからエストニアを代表するスタートアップとして幾つもの賞も受賞している。
アプリをダウンロードしてカード情報など登録すれば数分でセットアップが完了、UXは直感的でわかりやすい。
実はUberのユーザーインターフェースとそっくりで、Uberの操作体験がTaxifyを使いやすくしているのかもしれない。
空港からホテルまで、ホテルから海外行きのバスターミナルまで、その他数回利用したが何の問題もなかった。到着するとキビキビした動きでスーツケースをトランクに載せ、乗車すると「シートベルトを締めてください」と必ず言われる。
顧客サービスと安全に関して、しっかりしたマニュアルがあるのだろう。
そして何より安い。エストニアの物価水準を反映しているのか、4-5km位の距離で3-4€、アジアより安い感覚だ。
タリンはトラム文化で居住者は無料だが、非居住者はその分運賃が高めに設定されているとのこと。
路線の構造も難しいし、外人はトラムではなくタクシーを使ったほうが合理的かもしれない。
このように便利で使い勝手のよいTaxifyだが、急激な事業拡大により既存業界との対立が深まっている地域もあるようだ。
South AfricaのPretoriaでは、Taxifyのドライバーが殺され、トランクから死体で発見された。
スタートアップビジネス全般でpositiveサイドに脚光を浴びやすいが、Uberを筆頭にこのTaxifyもnegativeな動向にどう対応できるか、企業として発想力、技術力とは全く異なる力量が試されるフェーズに入っているのだろう。
ライドシェア業界以外でも破壊的イノベーションが流れ込む場所では、大小様々な衝突はこれからも起こるのだろう。