日本に出店している小籠包で有名な台湾のお店といえば、鼎泰豐(DIN TAI FUNG)と京鼎楼(JIN DIN ROU)。
鼎泰豐には20年以上前、新宿高島屋に出店した際に食べに行ったが、確かに美味しいけど高いというのが正直な印象だった。
台湾なら雰囲気も値段もカジュアルだろうと思い、日本では足を運んだことのなかった京鼎楼の台湾本店に向かう。
開店直後の17時過ぎに入店し地下に通されると、既に3組程の先客が。
どのテーブルからも日本語が聞こえてくるので、日本人旅行者で埋まる日本人向けの店なのかと思いきや、店員は日本語が得意でもなさそうだった。その時、たまたま日本人が多かっただけなのだろう。
ビールを飲みながらメニューブックをパラパラ眺め、気になる料理を幾つか注文。はじめの一皿は五香茄子、中華のミックススパイスの五香粉で茄子を炒めた後に冷やしたマリネのようなもの。前菜の小鉢というようなサイズ感ではなく、なかなかのボリュームで60台湾ドル。日本円で200円ちょっとなので、かなりお得感がある。
次は鹹蜆仔、シジミの醤油漬。私の大好物で、とろっとしたレアなシジミの身をニンニクが程良く効いた醤油ダレと一緒に吸い込む瞬間は、まさに至福の一時。
小サイズをオーダーしたので小鉢レベルかと思っていたが、これが五香茄子のボウルのサイズと同じで、何十個入っているのか数えるのが億劫になる程のシジミが盛られている。160台湾ドルなので日本円で500円ちょっと。
この二品は日本では食べられない、台湾本店オンリーのメニューのようだ。
そして烏龍茶小籠包が登場。皮と餡の両方に烏龍茶が練り込まれ、微かなほろ苦さと爽やかさが印象的。
日本でも食べられるようだが、こちらは何といっても値段が安い。日本では1750円のところ230台湾ドル、日本円で800円ちょっとなので大凡半額だ。
殆どの場合、この店には二人以上で食事にくるのだと思うが、私のように一人の場合は分量がかなり多く、ハーフサイズがあれば嬉しいかもと思いながら食べ続ける。
最後に軽く酒を飲んで帰ろうとメニューを見ると紹興酒の欄に目が行った。
紹興酒はShaoshing wineと書くが、それ以外にV.O Shaoshing wine、Premium V.O Shaoshing wine、Supreme Shaoshing wineなるものまである。
Supremeには小サイズが用意されているが、それでもPremiumのボトルとほぼ同じ値段。どうやら15年モノの紹興酒のようで、これをいただくことにした。量は約一合といったところか。
おつまみで台湾名物のカラスミも一緒に注文した。炙られたカラスミのコクとシャキシャキした大根の爽やかさが紹興酒とよくあう。
カラスミが460台湾ドル、紹興酒とあわせて約1000台湾ドルということで、かなりの贅沢だ。
カラスミも日本ではメニュー化されていないようだが、もし出すなら4-5000円くらいだろうか。