台湾全体では数十店舗規模で展開する誠品書店。
本という「モノ」ではなく読書体験を提供する書店として、本だけでなく飲食、音楽、アート等を広く扱うlife style shopとして代官山の蔦屋書店のロールモデルにもなり、TIMES紙では「アジアで最も優れた書店」に選定されたこともある。
そうした前提知識で中山地下街の誠品R79 eslite undergroundに足を運んだのだが、その規模に驚いた。
どこまで行ってもあちこちに誠品書店印の店舗が続く様相は圧巻だ。
巨大なターミナル駅の地下を、この規模でほぼ一色に染めるというのは日本ではなかなかお目にかかれないだろう。そんな誠品R79 eslite undergroundの中にある誠品音樂 the eslite musicでアナログレコードを物色して店を出ると、斜向かいにあるお茶のお店が目に入る。
清潔感のある白いインテリアが印象的な店の名は「品茶集(Pinchajii Tea House)」。
店員さんと話してみると気さくな方で、tastingができるということでカウンターに座らせてもらう。
日本に何度も旅行したことがあるらしく日本の話題で会話をしながら、水出しした冷たいお茶を代わりがわり出してもらう。
Tastingした中で一番飲みやすかったのは阿里山高山茶で、杉林渓、梨山と共に台湾を代表する高山茶として有名。これを買って帰ることに。高山茶は昼夜の寒暖差、厳しい自然環境のもとで育った茶葉から作られており、上品かつ爽やかな口当たりは平地で摘んだ茶葉とは全くの別物。
お茶の淹れ方で何か注意することはあるかと聞いてみると、茶葉の割合、温度、時間などのbrewing methodと、特にお湯で淹れる場合は茶葉の蒸し時間を知らせるタイマーがセットになったアプリがあるというので、早速ダウンロード。お茶というのは、何となく雰囲気や感覚で淹れてしまいがちだが、こういうガイドがあると簡単にプロの間合いを再現できそうだ。