小田急の成城学園前駅北口から少し歩いた住宅街の中にある名店、とんかつ椿。
このあたりは通っていた中学の学区域で、友人達も住んでいたので思い出深い。
とんかつ椿の脇道の奥にはYMOフリークの友人、成城四丁目や五丁目あたりはサッカー部のチームメイトが何人もいたし、とんかつ椿の息子も同級生だった。
仕事を始めて引っ越してから足が遠のいていたが、所用で近くまで来たのでランチで訪問した。
店内はほぼ満席だったが、静かでゆったりとした雰囲気が心地よい。
老舗にふさわしい歴史を感じさせるカウンター席に通してもらいメニューを眺めてみると、特選リブロースがsignature dishか、良い肉がなければ出さないと書いてある。
また、ヒレやロースの定食ランチにはライスや赤出汁がセットになっているが、特選リブロースはご飯と赤出汁は別料金。
とんかつ単品で2700円、ご飯と赤出汁で600円、中々の金額だが折角なので注文してみることにした。
お茶を飲みながら待っていると、とんかつ用の岩塩やソースが運ばれてくる。
程なく特選リブロースが到着。肉や脂の柔らかさと甘さは絶品、岩塩だけで食べさせるというのも納得の味だ。
とろみのある濃厚なソースも、また美味い。
隣の男性はキャベツをお代わりしてソースをかけて食べていたが、私はとんかつだけで十分満腹になった。
成城学園の南口には東宝の撮影所が、隣の祖師谷には円谷プロダクションがあり、業界のビッグネームがよく訪れていたというし、成城に住む芸能人にも贔屓にしている人が多いようだ。
中学時代を思い返しながら、懐かしい気持ちで店を後にした。